症例47　粉瘤　　女性32歳
 
主訴＞「耳介後部の粉瘤」不妊症、発作性上室頻拍症（2/月~半年に一度倒れる）
現症＞32歳、挙児希望。発作性上室頻拍症のために、2/月~半年に一度、動悸が激しくなり
倒れることがあるという。
治療経過＞気陰両虚、痰湿の弁証で
竜骨10牡蠣10麦門冬8山薬8人参5半夏5栝楼実5芍薬5当帰5炙甘草5丹参5苦参3で加療で脈拍は80前後、妊娠にいたり、妊娠後半、脈拍100~120になるが、方剤調節して落ち着き、出産時も発作もなく､児の適応から帝切になる。不妊治療中、耳介後部にしこりができて耳鼻科で粉瘤といわれた。外科で切除予定になっていたが、エキス開始後2週間後には縮小傾向あり、6週間で消失した。結局手術は中止となる。
症状では、痛みもなく、腫瘍の存在に気付いただけである。このような時には、全身症状、脈舌、腹診には変化は出にくいと思われる。そこで局所の皮膚所見を参考にして、局所弁証から処方した

毛穴が垢でつまる

衛分で腠理が閉塞される

毛根は皮下組織から
発生するので、嚢胞
は主に真皮、皮下組織内にあり、その中に分泌物がたまり腫大する。

気分、血分において、痰湿瘀血を形成する。
毛穴がつまり、時に化膿するのは、外邪（細菌感染）も関与しているだろう

 
 
 
 
 
 
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